新郎と新婦によるファーストダンスは、19世紀の前半では、現代の様な形では存在しませんでした。
エミリー・ポスト著書「エチケット」(1922) では、結婚披露パーティのダンスタイムについての記述があります。
この時代は、新郎新婦ではなく、まずは「ゲスト」がダンスを始めたとのこと。
新郎新婦は、ゲストたちと踊った後にその流れで二人で踊ることとなっていました。
ダンスをたしなむことが教養として一般的であり、結婚披露パーティの参加者全員が「踊れる」ことが前提であった時代ならではのマナー、スタイルです。
現代のように、新郎新婦がファーストダンスのレッスンを受講し、パフォーマンスの要素を取り入れながらゲストの前で披露するダンスは元々はありませんでした。
現代のように、ダンスを踊れないゲストが参加する場合、新郎新婦によるファーストダンスは「おもてなし」「エンターテイメント」の要素が大きくなります。
また、新郎新婦のファーストダンスを見ることで、ダンスタイムに参加することを躊躇するゲストにとって、緊張をほぐす大きなきっかけになります。
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